床リフォーム(重ね張り・張り替え)の相場とポイント

床リフォームの相場とポイント

 

築年数が経つと、床の一部がボコボコしたり、ふわふわし歩くとその部分が沈みこむような場合があります。
床がボコボコしたり、ふわふわしたりする症状をそのままにしておくと最悪な場合、床を踏み抜いてしまう事もあり大変危険なため、床のリフォームを検討してください。
なぜ床がボコボコしたり、ふわふわしたりするのか、これには様々な原因が考えられますが、大きくは2つの原因に分けられます。


■経年劣化

薄い板を何枚も接着剤で貼り合わせた合板フローリングという床材を使っている場合、その板を貼り合わせた接着剤が年数が経過するとともに剥がれてきて、床の強度が弱くなるのが原因で床がボコボコしたり、ふわふわしすることがあります。
ですから1枚の木から出来た無垢材を床材に使用している場合はこのような症状が起こりません。

この現象は、ほとんどの場合は家を作った際の施工の仕方と床下の環境にあります。
フローリングの下には根太と呼ばれる小さな角材を受けている大引と言われる木があり、床束、束石があります。床下は湿気が高い状態になっており、根太の上に床材を直貼りすると、下の土から水分が上にあがりその水分がフローリングの裏面に直接あたります。

床の構造

フローリングに使われる木材は表面にコーティングを施していますが、裏目はコーティングなどがされておらず、床下の湿気をそのまま受けてしまいます。そもそもボコボコしたり、ふわふわする床材は湿気や水に弱いという特性があるため、湿気を受け続けると、それぞれの板が剥離してしまい強度のない1枚の薄い板に戻り、根太の間にのっている床材が強度を失いフローリングは傷んでしまいボコボコしたり、ふわふわしたりする原因となります。

 

■シロアリの被害

床の下の木材がシロアリの被害にあって強度を失い床がボコボコしたり、ふわふわしている場合もあります。
床下の木材などがシロアリによって食べられてしまい、木材がスカスカになって強度がなくなってしまっているのが原因です。

床がふわふわする原因が白アリによるものなか、経年劣化によるものなのか、はっきりした原因を知るためには、まず床下の点検をすることが重要です。

床下の点検は自分でするのではなく、白アリ業者や工務店など専門家に行ってもらって下さい。
そして床下の点検を行った結果、白アリの被害が発見された場合には、まずは白アリの対処を行い、その後に床のリフォームを行うという流れになります。

白アリの被害が見当たらない場合は経年劣化が原因の可能性が高いので、古くなった床を全てはがして新しい床材を張るか、床の重ね張りという方法でリフォームを行います。

古くなった床材を全てはがす方法と床の重ね張りでは、それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらの方法でリフォームを行うか検討が必要です。

 

■重ね張り(レイヤー工法)

床の重ね張りリフォームの方法は現状の床の上に新しくもう一枚床材を張るという方法です。
重ね張りによるリフォームは、現状の床を剥がす必要がないためリフォームの工期が短く、張り替えリフォームよりも安価であるということです。一方でデメリットは床の高さが現状よりも高くなってしまうということです。

床の重ね張りは基本的には12mmの床材を上から張るため、現状の床より高さが12mm高くなってしまいます。ですから家の中で段差が出来てしまったり、今まで開いていた扉が重ね張りした床に当たって開かなくなるといったこともあるため、床が12mm上がって問題がないかということをしっかり確認して行う必要があります。

1.5mmや6mmの薄めのリフォーム用床材もありますが、薄めの床材は化粧直しという見た目を綺麗にするリフォームなどに使われることが多く、床がふわふわするといった症状のリフォームの場合は12mm、15mmの厚みのある床材を使ってリフォームすることをおすすめします。
このようにリフォームすることで床のふわふわした現象を解消することができます。

 

■張り替え

既存の床材を剥がして新しい床材に張り替えるリフォーム方法です。
現状の床材の劣化が激しい場合や床鳴りがする場合、また重ね張りリフォームでは段差が出来てしまって気になる場合は張り替えリフォームを行うこととなります。

メリットはリフォーム後も床が高くならないということと、一度床材を剥がすため床下の状態を確認できることにあります。床下に問題があるような場合は、床下の補修を行ってから張り替えを行います。
デメリットは一度床材を剥がすため、工期が長くなってしまうということと、重ね張りより価格が高くなってしまうことです。

床の重ね張り、床の張り替えリフォームは使用する床材、面積、仕上げ、そして現状の状態などによって異なりますが、リフォームの相場の目安としては
床の重ね張りリフォーム 約80,000円~150,000円(6畳10㎡程度)
床の張り替えリフォーム 約150,000円~200,000円(6畳10㎡程度)
となります。

床全体がふわふわする場合は床したが腐っていることもあるため危険な状態ですが、所々ふわふわする場合は床が腐ってきているのではなく、経年劣化が原因のことが多いです。

 

■床リフォームのポイント

床がボコボコしたり、ふわふわしたらまずは床のリフォームを検討して下さい。リフォームの方法は張り替えと重ね張りがありますが、それぞれのメリットとデメリット、リフォームの費用の違いなどをしっかりと理解し、自分の家にはどのリフォーム方法が適しているのかしっかりと見極めることが大切です。

また、床の張り替えリフォーム、重ね張りリフォームに使う床材の価格や、工事費用は業者によって異なります。
しかしながら、これらのことは自分一人で考えるよりも、プロの視点からアドバイスをもらい検討することが重要です。ですから複数社から見積もりをとって相見積もりをすることで自分にあったリフォーム業者を見つけることができます。そして相見積もりをすることで価格面でもお得にリフォームをおこなうことが可能です。

自分にあったリフォーム会社を見つけ、リフォームに関してのアドバイスをしっかりと受け、ワンランク上の床のリフォームをおこなって下さい。