騙されないために知っておくべき悪徳リフォームの手口

数あるリフォーム業者の中には「手抜き工事をおこなう」「高額な費用を請求する」「リフォームの必要のない部分をリフォームし不当な請求をする」といった、いわゆる悪徳リフォーム業者と呼ばれ業者が存在しています。
悪徳リフォーム業者は不安を煽って契約を急がせようとするなど、その手口はとても巧妙でリフォームの知識がない人や高齢者などをターゲットに様々な手を使い契約を結ばせようとするのです。


■なぜ悪徳リフォームは無くならないのか

まず挙げられるのは、リフォーム業界は新規参入が容易であるという点です。
これはリフォーム工事は条件によっては資格や国からの許可を必要とせず始めることが出来るという事です。

次にリフォームは電化製品などと違い完成品もなく定価というものがありません。
したがってリフォームは工事内容や価格の面、品質といった点で素人にはとてもわかりにくいため騙しやすいという事なのです。


■悪徳リフォームに騙されないために

悪徳リフォーム業者と契約してしまうとトラブルの原因となり、お金も時間も無駄になってしまうため、悪徳リフォーム業者と契約をしない事が一番です。

では、どのようにすれば悪徳リフォーム業者に騙されないでリフォームが出来るのか。
それは悪徳リフォーム業者が狙いやすいリフォーム内容のポイントを知っておくという事と同時にリフォームについての知識をしっかりと身につけておくことです。
悪徳リフォーム業者の特徴を知り対策をしておくことで、いざリフォームを行う時に悪徳リフォームの被害は確実に防ぐことができるのです。


■悪徳リフォーム業者が狙うリフォームとは

悪徳リフォーム業者にとって狙いやすいリフォーム工事というものがあります。
それは適当なリフォーム工事や手抜き工事を行なってもすぐには手抜きした事がわかりにくい工事です。
ポイントとしては「普段目にする事がない場所のリフォーム」「家の耐久性に関わるリフォーム」「価格が不透明なリフォーム」「外から見られる場所」という4つが挙げられます。


■普段目にする事がない場所のリフォーム

普段目にしないような床下や天井裏、屋根などのリフォーム工事は、一見するとリフォームした当初は見た目は綺麗に仕上げているのですが年数が経ってくると手抜き工事をした事が発覚するというようなリフォーム工事を行いやすい場所です。
したがって悪徳リフォーム業者にとっては格好の的となるため、悪徳リフォーム業者が狙うリフォーム工事となります。


■家の耐久性に関わるリフォーム

家の耐久性に関わるリフォーム工事は悪徳リフォーム業者が消費者の不安を煽りやすく契約に結び付けやすいため悪徳リフォーム業者が狙いやすいリフォームです。
実際にはリフォームを必要としないのに「このまま放置しておくと家がだめになってしまいます」「いますぐ工事しないといけません」などの巧妙な言葉を使って契約を結ぼうとします。


■価格が不透明なリフォーム

商品の値段がハッキリとわかっていたり、相場などが調べるとすぐに出てくるようなリフォームは悪徳リフォーム業界も消費者に価格が分かりやすい事からあまり狙うことがありません。
つまり価格の相場が認知されていないようなリフォーム工事を行う事で必要以上の価格を請求しやすく悪徳リフォーム業者にとっては都合のよいリフォームとなります。


■外から見てわかる場所

「外から見てみたのですが、悪くなとっているのでリフォームが必要です」 このような言葉でインターフォン越しに話をすれば、わざわざ家の中に入らなくても話を進める事が出来るので、悪徳リフォーム業者はセールスをかけやすいのです。


■悪徳リフォーム業者がおこないやすいリフォーム

上記項目をふまえた上で実際に悪徳リフォーム業者が行いやすいリフォームには種類があります。

・白アリ工事
白アリ工事は白アリの予防、駆除などの事ですが、基本的には床下の施工となるため普段あまり目にする事がありません。
本当に白アリの被害にあっているのか、そしてちゃんと白アリ駆除を行っているのか、湿気対策などの工事をしっかりと行っているのかとてもわかりにくいため手抜き工事が容易となりやす。

また価格が分かりにくいのも狙われやすい特徴の一つです。
そして白アリはそのままにしておくと家が大変な事になるなどの耐久性の不安を煽る要素もあるため、白アリ工事は悪徳リフォーム業者が狙う代表的な工事となります。

・外壁塗装工事
外壁の塗装リフォームは外から見て汚れていれば塗り替えをしていないという事がわかるという事と、耐久性に関しても「塗り替えをせずにほっておくと古くなった壁から中に水が入って躯体を腐らせたり、雨漏りの原因にもなります」といった言葉で不安にさせ、契約を急がせます。
そして外壁塗装リフォームは見た目でリフォーム後がわかるため一見では手抜き工事がわかりにくいかと思うかもしれませんが、その見える事を上手く利用して手抜きをします。

つまり外壁塗装は塗ってしまえば表面上しかわからないという事です。 外壁塗装リフォームは下地処理をしっかりと行わなければリフォームを行なった数年後に塗装がすぐに剥がれてきたり、クラックと呼ばれるひび割れが出てきはじめます。
手抜き工事を行い、適当に塗っていても表面上は綺麗に見えるため騙されやすいリフォームの一つです。

・耐震リフォーム
今日本では全国で大きな地震が起こっており、いつ自分が住んでいる地域に地震が起こってもおかしくないため耐震リフォームは非常に注目されるリフォームの一つです。
悪徳リフォーム業者はしっかりと今のうちに耐震リフォームを行い家を補強しておいた方が良いなどの言葉を使ってリフォームを進めてきます。 耐震リフォームは家の耐久性に関わる部分でもあり、リフォームにかかる費用も分かりにくいため狙いやすいリフォームとなります。
実際の耐震リフォーム工事では床下や屋根裏に補強材をつけるなどを行いますが、悪徳リフォーム業者は補給する箇所を減らしたり、安価なもので補強したり、見た目だけで実際にはきちんと補強されていない場合もあります。

・屋根のリフォーム
屋根は瓦がずれている、屋根材が古くなっているなど外見でわかる部分です。
そして屋根の上は生活する上で普段見る事があまりないため手抜き工事を行いやすく、しっかりとリフォーム工事が行なわれていなくても分かりづらい場所でもあります。
このように悪徳リフォーム業者が行うリフォームには特徴があり 数年後に手抜き工事がわかってもどうしようもありません。


■どうすれば悪徳リフォームを避ける事が出来るのか

・訪問販売は断る
上記に挙げたリフォーム工事の内容で悪徳リフォームを行う業者は訪問販売で回ってセールスをしている事が多いのですが、訪問販売をしている全てのリフォーム業者が悪徳リフォームを行なっている訳ではありません。
しかしながら統計的にも悪徳リフォームを行なっている業者は訪問販売でセールスしている事が多いため、基本的には訪問販売は断る事で悪徳リフォーム業者を避ける事が出来ます。

・相見積もりをとる
複数業者から見積もりをとる事で、一社一社比較する事が出来るので3社以上の見積もりをとる事が重要です。

・地元で長年営業している業者を選ぶ
相見積もりを取って比較し実際にリフォーム業者を決める時のポイントとして地元で長年営業している業者が選ぶという事は非常に有効な手段となります。

悪徳リフォーム業者は一つの地域でリフォームを始めると「近くでリフォームしているので今なら安くします」とか「ご近所さんなので無料で診断します」とか「外から見て気になった」などの謳い文句でセールスを行い、一つの地域でまとめリフォームを行います。
手抜き工事がバレないうちに地域をかえて同じ事を繰り返すのです。
そのようにする事で手抜き工事が発覚し、クレームを入れようにもその地域にはもういない為、どうしようもない状態となるのです。

地元で長年営業しているリフォーム業者であれば、そういった可能性も低く、仮にリフォーム後に気になった点があってもお店が無くなっているという心配も少なく安心出来ます。

・下調べをする
リフォームをしようとしている内容や商品について自分自身でも一度調べてみることも重要なポイントとなります。
何故なら悪徳リフォーム業者に対してある程度のリフォームの知識がなければ上手く言いくるめられてしまい、業者に言われるままのリフォーム工事となってしまうからです。
ですからリフォームの内容についてやリフォーム業者についてなどの知識を少しでも身につけておかなければ、悪徳リフォーム業者は巧妙な手口であなたに近づいてきます。自分の住まいは自分で守らなければなりません。

そのためにも悪徳リフォーム業者を見極める手段や対処方法などをしっかりと身につけ事前に把握しておく事で大切な家を悪徳リフォーム業者から守って下さい。