塗装リフォームに高圧洗浄は必要か

塗装リフォームに高圧洗浄は必要か

 

外壁を塗り替えてリフォームする工程の中に高圧洗浄という壁を洗浄する作業があります。
高圧洗浄作業とは高圧の水で家全体を綺麗に洗い流す作業の事で、基本は足場を組み終えた後に行われます。
高圧洗浄作業自体は約30年程前から行われるようになった作業で、高圧洗浄で汚れを落とす以前はハケやブラシなどを使って汚れを落としていました。
ハケやブラシでは汚れが綺麗に落とせきれない事や時間効率が悪いこともあり、高圧洗浄機を使用するようになってきました。

では何故、外壁や屋根のリフォームにおいて高圧洗浄で家全体を綺麗に洗い流す作業が必要なのでしょうか。
それは外壁や屋根は年月が経つとコケやカビ、古くなった塗膜などの汚れなどが出てきます。
この汚れをそのまま放置しておくと、塗装の妨げになるため塗装リフォームの前にしっかりと高圧洗浄で洗い流す必要があるためです。
汚れを洗い流さず放置したまま塗装リフォームを行うと塗料の粘着力が弱くなり密着が悪くなるため、すぐに劣化が始まり、塗料の持つ防水機能や断熱機能などの性能をしっかり発揮出来ないばかりか、またすぐに塗装リフォームを行わないといけなくなってしまう場合もあります。
せっかく塗装リフォームを行ったのに数年しか持たないのでは困ります。
ですから塗料リフォーム前には高圧洗浄作業でしっかりと家に付着した汚れを洗い流さなければいけません。


■高圧洗浄機の種類

高圧洗浄作業を行う上で汚れなどを流し落とすためには、当然水圧が重要となります。
家の汚れや剥がれかけた古い塗膜を洗い流すには150キロ以上の水圧のある業務用の高圧洗浄機が必要となってきます。
しかしながら業務用の高額な高圧洗浄機を使わず安価な家庭用高圧洗浄機を使用する業者もいるため注意が必要です。
家庭用の高圧洗浄機では100キロ程度の水圧しか出ないため、塗装リフォームの洗浄には適していません。
使用している高圧洗浄機については見積もり時にしっかりと確認しておき、現場でもう一度自分の目で確かめておくと尚良いかと思います。
しっかりと塗り替え業者がどのような高圧洗浄機を使い作業をしているのか確認して下さい。


■高圧洗浄にかかる時間

高圧洗浄にかかる時間は、家の大きさにもよりますが外壁だけならば半日程度、屋根も一緒に行うとなると1日はかかります。
2〜3時間程度で高圧洗浄作業が終わったなどといった場合には注意が必要です。
また高圧洗浄後の乾燥も重要で、高圧洗浄で洗い流した水がしっかり乾燥していない状態で塗料を塗ると塗料の乗りが悪くなってしまい、塗膜がふくれる原因にもなるため、高圧洗浄後は1日〜2日かけてしっかりと乾燥させる必要があります。


■高圧洗浄によるトラブル

高圧洗浄作業は外壁塗装リフォームにおいて、欠かす事の出来ない作業の一つなのですが、網戸やサッシの破損など必要のない箇所を壊してしまうなどのトラブルの多い作業でもあります。
大量の水を使い家を洗うため防水ネットをはったとしてもどうしても近隣に水が飛んでしまうこともあります。
また高圧洗浄機のエンジン音は非常に大きいため、こちらも近隣への配慮も必要です。
これらのトラブルを防止するために作業の前に事前に近隣住民に挨拶回りと作業の説明をするなど、きめ細やかな配慮が必要です。
トラブルが多い高圧洗浄作業ですが、手抜き工事を見抜く力や知識をしっかり身につけ、安心出来る業者に依頼すれば心配する必要はありません。


■高圧洗浄の気を付けるべきポイント

腕のいい職人は高圧洗浄の作業をしながら、家の隅々をチェックし何処が傷んでいるのかを自分の目で確かめ、その場、その場に合った洗浄方法を判断しなければならないため職人の経験や知識がものをいいます。
職人の不注意や知識不足で高圧洗浄で家の中が水浸しになったとうトラブルの事例もあります。
最近主流のスレート瓦は雨などの排水をスムーズに行うために、わざと隙間を作っているのですが、高圧洗浄作業時に屋根の下から水をあてるとその隙間から内部に水が入り込む事があります。
ですからストート瓦を高圧洗浄する時は瓦に対して垂直に水をあてなければいけません。
このようなトラブルを避けるためには、家の構造をしっかりと理解し、状況を見極めながら高圧洗浄を行うことが出来る知識や技術のある職人がいる業者が依頼することと、どんな担当の職人の方が作業するのか必ず確認する事が必要となります。

リフォーム業者が使う業務用の高圧洗浄機の水圧は非常に強いため、古くなった家の汚れや塗膜などを落とし綺麗にするには非常に有効な手段ですが、家にはコーキングの経年劣化や外壁のクラックなど弱くなっている箇所サッシ回りやガラス窓回り、プラスチック部分や木部など高圧洗浄時に破損しやすい箇所も数多くあり、破損を防ぐたにもノズルを交換し適材適所で使い分けることで水圧をうまく使い分け破損を防ぎます。
悪徳業者はノズルの交換をせず少しでも早く作業を終わらせ人件費を削減しようとするため、破損を起こしやすく破損した部分を上から塗装する事で隠してしまうなどして誤魔化してしまいます。
また汚れがほとんど落ちない低水圧状態のまま作業させる業者もいます。
これらの手抜き作業をやられてしまうと素人ではほとんど気づくことが出来ないため注意が必要です。

リフォーム業者に質問出来る知識をしっかりと身につけ、リフォームする際に役立てて下さい。