お風呂をリフォームする際に、様々なメーカーから多種多様なタイプのユニットバスが発売されているため、商品を選ぶ際に迷われる方も多いかと思います。オプションなどもメーカーによって様々です。
今回はシステムバスのグレードやオプションについて説明したいと思いますので、これから浴室のリフォームを考えている方は是非参考にしてみて下さい。
システムバスは「浴槽」「水栓」「換気扇」「入口」と大きく4つのブロックに分けることが出来ます。
■浴槽
浴槽の種類は「ホーロー(陶器)」「ステンレス」「FRP(ポリエステル系強化プラスチック)」「人工大理石(ポリエステル・アクリル・有機ガラス)」がありますが、この中でも現在もっとも一般的なのが、FRPと人工大理石の浴槽です。ホーローやステンレスと違い、FRPと人工大理石は浴槽の底に滑り止めの凹凸をつけたりひじ掛けを作ることができたりと様々な形状に加工できるのがメリットです。
FRPと人工大理石の違いは、人工大理石の方がカラーバリエーションが多く、保温性、耐久性、耐衝撃性がFRPの浴槽に比べると優れており、表面が非常に滑らかなため汚れがつきにくく掃除がしやすいなどが挙げられます。したがってFRPの浴槽より人工大理石の浴槽の方がワングレード上となります。
しかし、FRPもけっして悪いというわけではなく、軽くて丈夫、補修がしやすいなどのメリットがあります。また価格面ではFRPの浴槽の方が人工大理石の浴槽より圧倒的に安く、人工大理石の浴槽のほうがグレード的には上ですが、価格が高くなってしまいます。一般的に人工大理石の浴槽のほうがFRPの浴槽より10万円~20万円程高くなってしまいます。
また人工大理石と一重に言ってもメーカーによって種類が違いがあります。メーカーによってポリエステル系とアクリル系があり、アクリル系の方が強度が強いと言われています。
浴槽を人工大理石にする場合は、ポリエステル系とアクリル系どちらを使った商品なのかチェックしてみて下さい。
FRPの浴槽と人工大理石の浴槽どちらのほうが良いのかという好みということになりますが、家族が多い家庭には人工大理石の浴槽をおすすめします。
なぜなら人工大理石の浴槽のほうが強度も強く、保温性も高いので便利です。
■換気扇
換気扇は一見、どれも同じように思われがちですが換気扇にもグレードがあり、様々な機能があります。
ユニットバスは湿気が洗面室や廊下にまわりこまないように密閉された空間ですが、逆に言えば換気扇のパワーを上げることで乾燥室として利用することが可能です。
それを実現するのが乾燥機能付き換気扇です。
浴室を使っていない間、この乾燥機能を使うことで雨の日でも洗濯物を乾かすことが出来ます。オプション価格はメーカーによって様々ですが、10万円~20万円ぐらいが相場となります。
また暖房機能付きというものもあり、入浴前にユニットバス全体を暖かくしておく機能です。冬などはヒートショック対策にもなるため高齢者の方にはおすすめの機能かと思います。
■入口のドア
浴室の入口は多くのメーカーが普通のドアよりも開閉を省スペースで納めることが出来るため二枚折れ戸を採用しています。ですが、二枚折れ戸は少し開口面積が狭くなります。
そこでドアのオプションとなるのが引き戸となります。
部屋の入口のような片引きの一枚の引き戸から、より開口面積が大きい二枚の引き戸というものもあります。
開口部の広さは「折れ戸」「方引き戸」「2枚引き戸」の順で広くなりますが、逆にその分、開口部は広ければ広いほど熱が逃げやすく、ドアを開けた時の保温性が低くなってしまいます。また価格面でも「折れ戸」「方引き戸」「2枚引き戸」の順で高くなっていきます。
ドアは操作性も重要なので、ショールームなどで実際に使ってみて好みで選ぶことをおすすめします。
■水栓器具
シャワーのヘッド部分でグレードが変わります。シャワーの出方を調節できるものから、空気を取り込んでエアーマッサージ機能をつけたりとメーカーごとに様々なタイプの商品が出ています。ヘッド部分は自分で簡単に取り換えが出来るものもあるため、好みで選んで問題ありません。
■その他オプション
浴室で音楽を聴けるようにしたり、映画やテレビが見れるようにしたり、照明をLEDにしたり、鏡に曇り止め機能が付いたものなど様々なオプションがありますが、一番おすすめするのは「手すり」を付けるオプションです。
手すりのオプションは他のオプションに比べると一見見劣りするかもしれませんが、使い勝手とコストのバランスを考えれば一番オススメするオプションです。
浴室は滑りやすいので、入口付近と浴槽付近につけることで浴室の使い勝手がとても良くなります。
また手すりを付けることで浴室のバリアフリー化にもなりますので、高齢者や小さいお子さんがおられる家庭は浴室リフォームの際にオプションとしてつけることをオススメします。
このような様々な機能は、ほとんどがオプションとなっているので、よく広告などにのっている安いグレードのシステムバスにはこのような機能はついていません。
お風呂は毎日使う上、非常にリラックスできる安らぎの空間となるので、オプションで設備機能を充実させ毎日の暮らしを充実したものにしたいものですが、オプションを付ければ付けるほどリフォームの費用は高くなってしまします。重要なのは、オプションの機能は予算やライフスタイルに合わせて選択するということです。